夜送り駄文

雑食小説好き系の肥後MAN日記

親と子と

 

 

    「あなたには分からないかもしれないけど、親っていうのは子どものためならなんだってできるのよ!」

 

(「クレヨンしんちゃん 電撃! ブタのヒヅメ大作戦」より)

 

「自分の子どもにくたばれって言う親がどこにいる!  親は子どもに生き抜けっていうもんだろうがっ!」も個人的に好き。

 

現在でもPTAから「子どもに見せたくない番組」と指摘されている上記の作品。

 

 

しかし昨今、映画館の出入り口にて、映画の感想を訊ねるシーンでは、子どもは笑いながらインタビューに応じる中、親御さんは涙ぐみながらお子さんの手をぎゅっと握る光景が時折見受けられる。

 

作者亡き今、同作品が人気を誇るのはお子さん、引いては親御さんの支持があってのことなんだろうなぁ。

 

 

短めですがここいらで。

梅雨とアニマルと私の日常


  「ワイン同様、熟成に時間を要する人間関係もあるのだ」

(「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」より)


大切な退職の話を切り出したのに、雑誌読みながら生返事する人は「大人」ではないんじゃないかと思う。


はてさて、ここ熊本は近々梅雨へと突入する模様。昨年は4月に地震災害に見舞われ、追い打ちをかけるかのように猛威を振るった雨なわけですが、幸い地元では目立った被害は出ておりませなんだ。しかし災害により屋根や天井にダメージがある家屋は多く、建築関連に勤めている私の先輩方は休む間もなく作業に当たっていたとか……背負うものは何かと多い。


熊本の震災被害と聞き、真っ先に浮上するものとして「熊本城」を連想する方も多くはないかと思います。一方、私はと言えば「熊本市動植物園」のことを思い起こしてしまう次第。


幼い頃は祖母や祖父に連れられ、毎週のように通っていた動物園。社会人になってからはめっきり行く機会(お察し下さい)は減り、創作の資料集めとして数ヶ月に一度足を運ぶ程度でした。(・ω・)


現在は復興の甲斐もあり、園の一部は開放されていますが、それでも全体の40%ほど。私が一番のお気に入りだったユキヒョウのスピカ(確か♀)も、現在は大牟田市動物園にお引っ越ししている模様ですが、熊本に帰ってくる日程は未定とのこと。園の復興自体もまだまだ時間がかかり、およそ8.8億円の費用が必要だとか……もうちょいお財布に余裕が出てきたら支援をば……しかし額が……ぐふっ(なんか最近は某アニメとコラボして、支援金が入ってくるとか)。


というか関係者の方には申し訳ないけれど、観光名所の熊本城を復興してどうするよ……もっと先に修復せなあかんところあるんちゃいますか……動物園は別にしてもさ……。


・追記
先日の話のおまけ。自分のハンドルネームに「夜野トバリ」とネームを付ける際、もう一つの案が「明野空(あけのそら)」でしたが、R氏に即座に却下された次第です。はい。

ものかき 番外編(後編


  Oh, my baby Bye-Byeじゃない サヨナラはまた新しいstart
  笑顔で見送って 信じたいあしたへ向かう私を……

(「Bye-Bye」歌手:『ブラックビスケッツ』より)


個人的にはポケビの方が好き。


前回の続き。

友人R氏の勧誘もあり、創作作業に着手し始めた自分。記憶では、勧誘を受けたのは初秋頃だったと思う。そして以前、R氏に小説のお題としていくつかテーマを貰っていたので、そこからいくつかキーワードを抜粋し、物語を作っていこうと作業に乗り出した。


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↑当時R氏から貰っていたお題のキーワード。この時点ではストーリーはぼんやりで、主人公も中学の女子生徒をイメージしていた(実際は男子生徒に落ち着いた)。


物語を作る上で、前から気になっていた動物である「アマツバメ」をモチーフに「泣くと雨を降らせる女の子=アマツバメに当てはめる」という構想を取っていった。そして好きな作家さんの影響か、ミステリー臭をほんのり漂わせたちょっとしたボーイ・ミーツ・ガールな形になっていった。


初秋から構想を練り、プロット(ストーリーの要約)に約3ヶ月(12月~3月くらい)。その間は自宅と町内にある図書館を行き来し、資料集めに没頭してはパソコンに打ち込み、頭を抱える日々が続いた。


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↑プロットの一部。この時点でストーリー、テーマも確定しつつあった。


そんな折、R氏からイベント関連でU様(前々回紹介したUとは別人)を紹介して頂き、小説のイラストを描いて下さるという案が挙がった。もちろん大賛成だったが、反面、この物語がイベントまでに仕上がるか、一抹の不安も頭の隅っこに浮かび上がった。しかし何にせよ吉報だった。モチベーションは高まった。


新年度を迎え、いよいよ執筆に取りかかった。が、もともと遅筆だったため、ペースを維持するのは難しかった。言い訳や誇張した言い方になるかもしれないが、仕事自体が遅く終わることはざらだったため、パソコンに突っ伏して朝を迎えた日もしばしばあった(いや本当に)。


そして7月上旬。確かイベント開催一ヶ月前のことだった。校正も終わり、ようやく本文を執筆し終えた。約180ページ、文字数約8万字。原稿用紙に換算すると200枚ほど。それから急いでイラストを委託するべくU様(ギリギリで注文してしまい、当時誠に心苦しかった(- -;))に連絡を取り、内容を読んで頂いた。


そして短期間で小説のカバーイラストが届き(本当にご迷惑をおかけしました;)、そっこから印刷屋さんに注文し、20冊と少ないが発行するに至った。


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↑「アマツバメ」カバーイラスト。U様、無茶なお願いにも関わらず、本当にありがとうございました。


無事商品が手元が届き、イベントでも無事配布することができた。レイアウトの調整、タイプミス、構想の汚点など執筆後も課題は山積みだったが、それでも読者の方から感想や批評を頂き、本当に参加して良かったと、R氏やU様を始め、イベント関係者の皆様には感謝しています。


現在はとある物語を作るため構想中の身です。とりあえず頭の中にある物語を形にしてみよう、という楽なスタンスではありますが、いつかリアルな形に出来たらなと考えています。


ここまで長々と長文にお付き合い戴き、誠にありがとうございました。(・ω・)

ものかき 番外編(前編


  透明な絵本の中から 動き始めた物語の行方は
  ハッピーエンドのかけら集めて 続いてゆく
  遠いあなた 思い出して

(「POWER」歌手:『ポケットビスケッツ』より)


前回ブログのちょっとした番外編。


学生生活を卒業し、いよいよをもって社会人となった。読書と創作活動自体はあいかわらず続けてはいたが、惰性で続けている面があり、学生時代のような熱は宿っていなかった。唯一競争相手だったUとも連絡を取れない日々が流れ、急に一人ぼっちになってしまった孤独感を感じていた。


慣れない社会生活ということもあり、仕事は楽しく、そして忙しく、当然のようにきつかった。学生時代とは違ってまんべんなく疲労が蓄積するから仕方ない、と無理に割り切る自分もどこかにいたが、どうしても「ものを書く」という変な趣味だけは切り捨てることができなかった。ただ、頭の中でふっと浮かんだ物語を、キーボードで機械的に打ち込んではみるものの、発表する機会がない作品と自覚があるためか、やはりタイプスピードは以前に増して遅かった(現在もそんなに早くはないのですが)。


創作活動に再び火が灯ることになったは、社会人3年目の時だった。


きっかけは覚えていないが、ふとしたことで中学時代の同級生だったR氏と再会を果たすことになった。中学時代はバスケットや読書などでR氏とは通じていた……と思う(記憶というものは誠に持って曖昧である)。再会当時、R氏は小説の創作する傍ら、廃墟を巡って写真を撮影し、それをウェブ上にアップする活動を続けていた。私も当時、廃れゆくものに対して感傷的になっており(精神的には全然大丈夫でしたが)、R氏が語る廃墟の話題にのめり込む形になった。それからは度々県内の廃墟スポットをR氏から紹介をされ、休日の予定を合わせては足を運ぶ活動がしばらく続いた。


そして再会を果たし数ヶ月後のことだっただろうか。町内の居酒屋で楽しく2人で飲んでいたところ、R氏が知人の方と連携し、県内某所にある廃校となった学校を借り、そこの各教室でイベント(展示物や創作発表)を催す計画を立てていることを聞かされた。廃墟ばかりを探索していると思っていたR氏がイベント事を計画していることには驚かれたし、それに伴い同調者(協力者)がいる点でも意外だった。


話が盛り上がる中、R氏がカシスオレンジ(確かカシスオレンジだったと記憶している)を一口飲みながら、こう私に切り出した。



「学校内に図書館もあるんだけど、もしよかったらそこで作品を展示してみない?」



言葉にして5秒にも満たない短い切り出しだった。それでも、自分の中で冷え固まっていた創作意欲がぐっと熱くなるのを確かに感じた。

続く。

昔の物語 ものかきになろうと思った顛末(後編


  「天才? そんなの大昔の負け犬が作った言葉だろ。俺とは違う。奴は“特別”だってな」

(「ヴァルキリープロファイル」より)


地が与えた才ってないんですかね。



前回の続きになります。

17歳の秋頃、ネット上にてUと知り合った。聞くところによれば、Uの住まいは私が住む熊本県の隣県であり、しかも住む同い年の学生だということが発覚。陰気な私とは違い、Uは運動しつつ書物を読み、日々習作に明け暮れているのだという。


同い年だということもあってか、自分たちはすぐ意気投合。近況報告など他愛ない話など、ネット上の某オンラインゲーム内で午後10時から、明くる日の4時まで話し明かしたりするのもざらだった(某オンラインゲームは現在サービス停止)。


中でもとりわけ、小説に対するUの認識、考えは「お前本当に学生か?」「お前そろそろ悟り開くんじゃね?」と疑うような形で、とにかく飛び抜けていた。その頃私が好んで読んでいた小説といえば乙一桜庭一樹筒井康隆恩田陸などの作品を読んでいた。参考↓


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著:桜庭一樹砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet」

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漫画版もありますよ!

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著:筒井康隆時をかける少女」 (角川文庫)

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著:恩田 陸「ネバーランド」 (集英社文庫)


そんな自分に対し、Uが読んでいた作品はなにかと聞けばドストエフスキートルストイ、ナブコフ、ガルシアといった文学界きっての大物著者ばかりの作品だったのである(震え
とりあえず参考↓


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著:フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー罪と罰〈上〉」 (新潮文庫)

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著:レフ・ニコラエヴィチ・トルストイアンナ・カレーニナ〈1〉」(光文社古典新訳文庫)

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著:ウラジーミル・ナボコフ「ロリータ」 (新潮文庫)

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著:ガルシア・マルケス百年の孤独


え、なにこの人ぶっ飛んでる(;゜Д゚)(もちろんいい意味で)

1人1人個性は違えど、同じ学生でここまで嗜好が違うものなのかと当時はただ驚くばかりでした。その影響からか、Uの作品にはエンターテイナー性はもちろん、作品の中にあるテーマを通し、読み手に対し「問いかけるスタンス」を取っていたりと、今の私にも欠けている持ち味を駆使していたんでもう嫉妬の嵐でした(--;


それまではただ単純に文字を打ち込んでいた自分ですが「エンタメはともかく、自分が作った作品を通して何かを伝えられたらいいな」と思い始め、読み手側のことも意識し始めるきっかけになりました。今思えば、自分が未だにこの趣味(妄想?)に執着している理由の一つは、それなのかもしれません(・・;


そんな私とUは時に作品を通し牽制し合い、時にはアドバイスを求めたりと切磋琢磨(でも終始Uがリード)しながら少しずつ時間が流れ、現在。


少し端折りすぎましたが、こんな形です。現在Uとは連絡を絶っていますが、突然着信が鳴ったりしないかと内心ビクビクしているこの頃……。

昔の物語 ものかきになろうと思った顛末(前編)


  「いつかこの高校生活を懐かしく思う時が来るわ」

(「劇場版 涼宮ハルヒの消失」より)



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少し場をお借りして、昔の話……私が小説を書くようになった顛末を書こうかなと思います。


受験戦争という青くさい春第一号の壁を乗り越え、なんとか迎えた高校生活。ただでさえ勉強が嫌いだった私を待っていたのはまたしても勉強。加えて地方から集まった見ず知らずの人、人、人。人見知りも激しかった私にとっては苦行の連続でしかありませんでした。(・ω・;)


この時期、私の環境を一変させた物が二つありました。
一つは文明の利器である携帯電話無線機。今では小学生でさえ所持している物ですが、当時私たち学生の間ではちょっとした携帯ブーム黎明期(夜明けにあたる時期。新しい文化・時代などが始まろうとする時期。)であり、ネットという世界がようやく手のひらに馴染んできた時期でした。


今までは身近でしか感じられなかった社会や環境が一変。半ば規制がかけられた上ではあるけれども、いざネットにアクセスしてみればそこは未開地のアナザーワールド。あちらこちらに散乱する情報に左右される日々に、私は日々翻弄されつつ楽しんでおりました。


そしてもう一つは作家、乙一さんとの出会い。

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中学生時代から怪人二十面相シリーズ等の小説を貪っていた私が、高校入学後、初めて衝撃を受けた作家の一人。淡泊な表現、奇抜なミステリ、ホラー、そして切ないストーリーに感銘を受け、学校の図書館にある同著者の小説を読み終えた私は「もっとこの人の読みたい!!」と、初めてなけなしのお金をはたいて町中の書店を漁りまくったのである。その頃、私にとって小説は「紙のご飯」他ならず、同著者の作品はこれ以上にない絶品だったのである。いや本当に。


蛇足ですが、この乙一さんの処女作である「夏と花火と私の死体 (集英社文庫)」は、著者が16才の頃に書いた模様。どんな奇才だよ……。


そしてネット世界へのアクセス権と乙一さんとの出会いを経た後、ネットで知り合った友人からお誘いを受け、某ゲームの同人小説を書くようになった。


そして携帯で半年ほど小説を書き続けた頃、ネット上にて、学生時代の競争相手となる同い年の友人(以下Uとする)に出会った。


続きはまた今度に。(・ω・)

子どもの日

 

 

    「父に、ありがとう」

    「母に、さようなら」

    「そして、すべての子供達におめでとう」

 

(「新世紀エヴァンゲリオン」『世界の中心でアイを叫んだけもの』より)

 

 

節句を迎えられたお子さん、おめでとうございます。親御さんもお疲れ様でございます。

 

 

今日は手短かですが、この辺にて。