夜送り駄文

雑食小説好き系の肥後MAN日記

昔の物語 ものかきになろうと思った顛末(前編)


  「いつかこの高校生活を懐かしく思う時が来るわ」

(「劇場版 涼宮ハルヒの消失」より)



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少し場をお借りして、昔の話……私が小説を書くようになった顛末を書こうかなと思います。


受験戦争という青くさい春第一号の壁を乗り越え、なんとか迎えた高校生活。ただでさえ勉強が嫌いだった私を待っていたのはまたしても勉強。加えて地方から集まった見ず知らずの人、人、人。人見知りも激しかった私にとっては苦行の連続でしかありませんでした。(・ω・;)


この時期、私の環境を一変させた物が二つありました。
一つは文明の利器である携帯電話無線機。今では小学生でさえ所持している物ですが、当時私たち学生の間ではちょっとした携帯ブーム黎明期(夜明けにあたる時期。新しい文化・時代などが始まろうとする時期。)であり、ネットという世界がようやく手のひらに馴染んできた時期でした。


今までは身近でしか感じられなかった社会や環境が一変。半ば規制がかけられた上ではあるけれども、いざネットにアクセスしてみればそこは未開地のアナザーワールド。あちらこちらに散乱する情報に左右される日々に、私は日々翻弄されつつ楽しんでおりました。


そしてもう一つは作家、乙一さんとの出会い。

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中学生時代から怪人二十面相シリーズ等の小説を貪っていた私が、高校入学後、初めて衝撃を受けた作家の一人。淡泊な表現、奇抜なミステリ、ホラー、そして切ないストーリーに感銘を受け、学校の図書館にある同著者の小説を読み終えた私は「もっとこの人の読みたい!!」と、初めてなけなしのお金をはたいて町中の書店を漁りまくったのである。その頃、私にとって小説は「紙のご飯」他ならず、同著者の作品はこれ以上にない絶品だったのである。いや本当に。


蛇足ですが、この乙一さんの処女作である「夏と花火と私の死体 (集英社文庫)」は、著者が16才の頃に書いた模様。どんな奇才だよ……。


そしてネット世界へのアクセス権と乙一さんとの出会いを経た後、ネットで知り合った友人からお誘いを受け、某ゲームの同人小説を書くようになった。


そして携帯で半年ほど小説を書き続けた頃、ネット上にて、学生時代の競争相手となる同い年の友人(以下Uとする)に出会った。


続きはまた今度に。(・ω・)